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【車両概要】三菱 アウトランダー PHEV



アウトランダーは2012年10月に発売され、翌13年1月にPHEVが追加発売されている。とりわけ、このPHEVの走行モードが特徴的で、このクルマには「EVモード」「シリーズ・ハイブリッドモード」「パラレル・ハイブリッドモード」の3つの走行パターンがある。

 

 

EVモードはいわゆる電気自動車と同じ走行モードで、電気モーターだけで走る。シリーズ・ハイブリッドモードはエンジンを充電用に使用し、駆動は電気モーターが行う。つまりバッテリー残量が減ると、充電するためにエンジンを利用するということだ。そしてパラレル・ハイブリッドモードが、エンジンと電気モーターの両方で駆動して走行する。

だが、アウトランダーPHEVは常にEVモードで走行し、バッテリーの残量が減り、あるレベルまで低下するとエンジンが始動し充電を開始する。しかしながらエンジンでは駆動はせず、あくまでも役目は充電だ。走行自体は電気モーターのパワーだけである。 バッテリーが満充電の際には120km/hまでエンジンのアシストはない。従って高速道路走行時でも、エンジン駆動によるアシストは行われず、EV走行をする。

とはいえモニター上で「エンジンで駆動している」という場面も確認できたが、ドライバーの体感的には何も変化がない。エンジンの始動と停止は走行中に頻繁に繰り返されていたが、かなり注意していてもまったく気づかないレベルだ。

 

 

 

アウトランダーPHEVの航続距離は、EVでの走行可能距離は60.2km。また、エンジンを使用したハイブリッド燃料消費率は18.6km/Lで、これは使い方次第でガソリンの消費は抑えられる。つまり、充電をこまめに行えばエンジンの稼働率が下がり、燃料消費は抑えられるのだ。その場合のプラグインハイブリッド複合燃料消費率だが、67.0km/Lという数値になる。満充電&ガソリン満タンでの航続可能距離は897kmとなっている(いずれもJC08モード)。

 

自宅ガレージや駐車場など保管場所に充電設備があり、1回の走行距離が60km以下であればガソリンはまったく使わないことになる。ロングドライブの場合には、高速道路のSAなどに設置されている充電施設を利用し、制限速度内で走行していれば、上り坂などの場合を除きエンジンは稼動しない。さらに減速回生もするので、効率的に電気エネルギーを利用できることになる。

というように、近未来的な省エネタイプのモデルであり、これまでのハイブリッドカーとは大きく異なる性質を持ち、技術の進歩を実感できる身近なモデルなのである。

 

  

  

 

 

アウトランダーPHEV諸元表

三菱自動車公式サイト

 

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