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【プジョー】新型208試乗記 強靭な筋力を持つライオンの背中に乗る レポート:佐藤久実



 

高速では、100km/hで2750rpmと、4速ギヤゆえ、やや高めの回転数となるが、遮音性も高いため、ロングドライブはしていないが、テストドライブにおいては音による不快感やストレスを持つこともなかった。

 

そして、ドライブトレーン以上に進化を感じたのが乗り味だ。剛性感が高く、シッカリしている。路面の継ぎ目を越えた時の突き上げのなさ、収まりの良さで気持ち良く走れる。これは207からもっとも飛躍的進化をした点といえるだろう。それでいて、プジョーらしい有機的な乗り味はちゃんと継承されている。機械が動いているというよりも、”強靭に筋肉を鍛えられたライオン”をイメージさせるようなしなやかさだ。従来のプジョーファンを裏切ることはないだろう。

 

楕円形かつ小径のステアリングも、操舵時のステアフィールは実にスムースだ。イナーシャもフリクションもない。コンパクトカーであっても、シートからステアリングに至るまで、ドライバーに接する部分のクオリティの高さに感心させられた。そして、斬新なレイアウトのコックピットは、メーター類が高い位置にあるので運転中の視線の移動が少なく、視認性も高い。つまり安全性も高く、疲れも少ないという、デザインのみならず実用面での効果も確認できた。

 

左)208シエロ、 右)208プレミアム

 

まずは5ドアの2モデルが発売となった208だが、今後約1年をかけてモデルラインアップが揃っていく。2012年の12月1日には、新しい3気筒1.2Lエンジン+マニュアルトランスミッションを搭載する「アリュール」が発売される。その後、同エンジンに5速ロボタイズドATを搭載するモデル、6速マニュアルトランスミッションを搭載するスポーティな「GT」が発売される。2013年秋には、真打ちとして、ホットハッチ「GTI」が登場する。

 

プレミアム&シエロは、熟成されたドライブトレーンを搭載し、滑らかな走りが約束される安心感がある。一方、環境性能の高い新しい3気筒エンジンに対する期待値も大きいが、トルコンATは搭載されない。将来的には、すべて新しいドライブトレーン搭載モデルになるという。どのタイミングでどのモデルを選ぶか、興味ある人は、208の動向に要注目だ。

 

< ギャラリー >

208プレミアム

208シエロ

 

プジョー208 主要諸元表

 

プジョー 208 公式サイト

 

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