【JEEP】ジープブランドの2012年モデル並びに特別仕様車を続々とリリース
2011年12月、クライスラー日本はジープブランドのフラッグシップモデルである「ジープ・グランドチェロキー」と、アイコン的なモデルである 「ジープ・ラングラー」と「同アンリミテッド」の2012年モデルを続々と発表。グランドチェロキーは2011年12月3日より、ラングラーは2012年 1月14日より全国のクライスラー販売店を通じて発売する。
グランドチェロキーでは「オーバーランド サミット」に注目
2012年モデルの グランドチェロキーでは従来のエントリークラスの「ラレード」と上級グレードの「リミテッド」に加えて、プレミアムSUVらしく内外装を充実させた「オー バーランド」、パフォーマンス重視の5.7L V8エンジンとクォドラドライブII 4×4システムを搭載した「オーバーランド サミット」を追加し、ラインアップの拡充を図った。なお、「オーバーランド サミット」のデリバリー開始は2012年4月を予定している。
「オーバーランド サミット」には可変シリンダーシステム(MDS)付き 5.7L V8エンジンを搭載。これに電子制御式5速ATが組み合わされる。このユニットは可変バルブタイミング機構(VVT)を採用して、最高出力 259kW(352ps)/ 5200 rpm、最大トルク520Nm(53.0kgm)/ 4200 rpmを発生。パワーがあまり必要ない場合には滑らかで低燃費の4気筒モード、パワーが必要な場合には8気筒モードと、MDSは2つのモードを途切れなく 切り替えて、パフォーマンスを犠牲にすることなく燃費の節約に貢献する。
また、クォドラドライブII 4X4システムは電子制御式リミテッドスリップ ディファレンシャル(ELSD)をリアに搭載。タイヤスリップをただちに検知し、トラクションを維持しているタイヤへエンジントルクを配分する。場合に よってはトラクションが低下することを前もって認識し、先回りしてスリップを軽減またはゼロに抑える。
なお3.6LV6エンジンを搭載する他の2012年モデルは電動油圧式パワーステアリングに変更され、燃費向上を含むパフォーマンスが改善された。 さらに安全面では、雨天時にブレーキをドライに保つことで制動力を確保する「レインブレーキサポート」と、ドライバーのペダル踏み替え速度をモニターし、 ドライバーのブレーキ作動をサポートする「レディアラートブレーキ」が全グレードに新たに標準装備された。
ちなみに改良や装備を充実させながらも「ラレード」と「リミテッド」はメーカー希望小売価格(消費税込み、以下同)を据え置き、「オーバーランド」と「同サミット」についても買い得感を感じさせる価格設定としている。
ラングラーは排気量をダウンサイズも、実力は向上
ジープ・ラングラーと同アンリミテッドの2012年モデルでは、先代の3.8L V型6気筒から新型の3.6L V型6気筒エンジンに換装されたのが最大のニュースだ。排気量をダウンサイズしたものの、最高出力は40%、最大トルクは10%向上。これに新型5速オー トマチックトランスミッションが組み合わされたことで、燃費効率も向上している。
なお2012年モデルでは2ドア 4人乗りモデルの「ラングラー サハラ」、4ドア 5人 乗りモデルの「ラングラー アンリミテッド スポーツ」と「ラングラー アンリミテッド サハラ」の3モデルを設定。オレンジやグリーン系の明るい新色も加えてボディカラーは8色を用意。また、上級グレードのサハラでは2つのインテリアカラー オプションも設定し、多彩なカラーバリエーションとしている。
ちなみにエンジンとトランスミッションをアップグレードしたにも関わらず、メーカー希望小売価格は据え置きとなっている。
冒険心を掻き立てる2つの特別仕様限定車もリリース
さらにクライスラー日本は2011年12月15日に、ジープ特有のオフロード走破性とアドベンチャースピリッツをアピールする2つの特別仕様限定車 「ジープ・ラングラー アンリミテッド アークティック」と「ジープ・チェロキー アークティック」を合計で115台、2012年1月14日より全国のクライスラー販売店にて発売することを発表した。
このジープ・アークティック(Arctic)シリーズは、北極圏の手つかずの自然の中に棲息するとされる伝説の怪物「イエティ(雪男)」を探索に向 かうオフローダー、ラングラー アンリミテッドとチェロキーのアドベンチャーをイメージしてパッケージされた特別仕様限定車だ。
まず前者は2012年モデルのラングラー アンリミテッド サハラをベースに、フロントフェンダーにはArcticロゴのバッジ、ボンネットとフェンダーにはイエティの足跡を模ったデカールを配置。インテリアでは イエティが覗き込むようなイラストが描かれたインストルメントクラスター、タンジェリンカラー(柑橘系)のステッチをArctic専用シートやステアリン グホイールなどに配置するなど、遊び心ある演出が随所に施されている。ブライトホワイトのボディカラーに加え、ラングラー アンリミテッドArcticにはブルーシルバー調のウィンターチルが専用カラーとして設定されている。
一方、ジープ・チェロキー アークティックは2012年モデルのチェロキーをベースに、ラングラーと同様、外観ではArcticロゴのバッジ、インテリアではイエティイラストやタン ジェリンカラーのステッチなど共通の特別装備に加え、ブライトホワイトの外観に特徴的なルックスを与えるブラック ヘッドライトベゼルも採用。両モデルともにイエティ探索の快適な旅さながらのシートヒーターが運転席、助手席シートに標準で装備されている。
価格はジープ・ラングラー アンリミテッド アークティックが408.0万円、ジープ・チェロキー アークティックが338.0万円となっている(ステアリング位置はいずれも右のみ)。