【レクサスCT200h】レクサス車勢揃いの試乗会で感じたブランド力とは…。(レポート:番組Pタカハシ)
■イマドキのクルマは発進作業もなかなか難しい…
「番組でレクサスブランドについて取り上げるから、えみりも乗っておいたら」
「わー、乗りたい。後席インプレッションもいいんですけど、ぜひ運転させてください」
「どうぞ、どうぞ」
ドライバーズシートを繁さんからえみりに交替。ニーハイブーツからスニーカーに履き替える。女性はヒールのある靴を普段履いているから、こうしたときは靴を履き替えている。以前、吉田由美さんのクルマに乗せてもらったときも確かに靴を履き替えていた。さすがだ。初めからスニーカーで来るようになると「女を捨ててるねー」って言うんだろうな-、オレ。
「わーボタンがいっぱい付いてますね。あれ、エンジンかけるのは…?」と、キョロキョロとインパネまわりを見渡す。言われてみるとボタンがたくさんある。だがすぐにスタート&ストップボタンを発見。
「あれ? これでいい?」。ハイブリッドなので、ガソリン車のようにぶるんとエンジンの音はしないのに戸惑うえみり。
「READYランプがついているでしょ。OKだよ」
「えっと、ギヤは…」今度はシフトレバーを見て、Dレンジを探す。
「それで大丈夫。アクセル踏めば走るよ」
「はい。えっと、サイドブレーキは…」
運転席に座ってから時間が経つのに、なかなか走り出さない。そう考えると普通の人にはこのクルマを運転することは簡単ではないのか? という疑問が沸く。実際、我々でもスタートボタンを探すし、サイドブレーキのリリースも探す。さすがにDレンジは分かるものの、最近の新型車は複雑になっている気もする。
「この走り出すまでの儀式がさぁ、ブランドなんだよ」と適当なことを助手席からタカハシが言うと、「そうなんですね」と真顔で納得するえみり。あわてて否定し、CT200は動き出した。しばらく無言で走る。で、そのうちにえみりが口を開いた。
「あのー、繁さんたちが言ってた、リニア感に欠ける感じってぜんぜん分からないんですけど」
おお、リヤシートに居ても二人の話を聞いていたんだな。エライぞ! 「いいのいいの気にしなくて」と答えてみたけど、「ハンドル切ったときとかアクセル踏んだときに何かおかしいんですか? 私、全く感じないです。乗りづらいとか運転しにくいとかは全くないですよ」と食い下がってくる。いつになく熱心だなー。
「えみりさんには難しいかも。僕たちが話していたのは微妙な味の話だし、おもねるようなクルマ造りか? なんてことも考えてるわけですよ」と繁さん。
「しょうゆ味と塩味くらい違いがあればわかるだろうけど、同じしょうゆ味の中でも出汁の濃さとかさぁ、そんな感じよ」とタカハシ。
で、ここからはまたタカハシ、繁さん、そしてときどきえみりの車内の会話をお送りしよう。
タ「いっぱいクルマに乗らないとわからないですよね」
し「そう、普通の人にはわからないかもしれないけど、クルマを造るほうとしてはそこを追求していかないといけないから、僕らも随分苦労したね」
タ「人によっても感じ方が違いますよね。たとえばえみりとタカハシでは」
し「そう、でも大きくは違わない。みんな同じような感じ方をするね」
タ「凄いじゃん、えみり。大体同じように感じるらしいよ」
え「私、わからないです」
タ「ま、自己解析が必要だから徐々にだね。でもクルマが好き、運転が好きというのは、そうしたことがわかるための大事な要因だし、成長の幅が広いってことでいいじゃない」
え「それ褒めてんですか?」
タ「成長する幅が普通より広いってことだよ」
え「…ん? 普通より広いって、ダメじゃないですか」って、こういうところの勘はいいんだな。
「参考までに言っておくと、メディア業界ではクルマの評価を間違わない、混乱しないために、ベンチマークを持ってその基準となるモデルと比較しながら考えるというやり方をするね」と、えみりにアドバイスしておいた。
「じゃあCT200は何と比較すればいいですか?」「そこは、番組で繁さんに聞いてみてよ」「分かりました」「忘れんなよ」「大丈夫です。これでも記憶力はいいほうなので」と自信満々のえみり。自己解析が足りない、とは突っ込まないでおいた。
果たして繁さんにちゃんとこのことを聞いたかどうかは、オンエアかPODCASTでご確認を。
こんな感じでレクサスオールラインアップ試乗会は、次はGS、次は…というように次々に試乗車を乗り変えて進んでいった。最後にエンジニアへの質問をホテルの特設会場で行って、この日の試乗プログラムは終了した。
繁さんにしてみれば、エンジニアはすべてやりたがる傾向があるので、レクサスに求められる要件をすべて満たすために努力しているという。そして、後日、表参道にあるレクサスブランドの発進基地のレストラン&カフェテリア「INTERSECT BY LEXUS」でブランド論の言説を伺うこともできた。
そのあたりのことはじっくりと放送(オンエア日未定・決定次第ウェブサイトでお知らせします)で聴いてみていただきたい。では、また次回!