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【読めるラジオ】第241回放送『ダイハツ ミライース/トヨタ カムリ』


第241回


軽の原点から見直したミライースと、ハイブリッド専用モデルで巻き返すカムリの共通項は?

 

試乗記事はこちら

岩貞:さて、津々見さん。まずは、今軽自動車で最も注目されているミライースについてご紹介したいと思いますが、色々話題になるポイントがありますよね。

 

津々見:そうですね、やっぱりすごいのは燃費ですよね。軽自動車は(これまで)燃費出すのが辛かったんですね。ですけど(ミライース)はJC08モードで30km/Lと飛躍的に(燃費を)上げてきました。(このイースが)偉いなぁと思うのは軽自動車を原点から見直して、もう1回(初めから)作り直そうという意欲を感じますね。今は登録車を見るとハイブリッド車がどんどん燃費を上げていますから、軽自動車も上げていかなければならないんですね。(今回のミライースは)まず徹底的に軽量化を行ったこと。さらにCVTの制御を効率化したこと。それからアイドリングストップを搭載しました。タイヤも転がり抵抗の少ないタイヤを履きました。

 

岩貞:今、津々見さんが軽自動車の原点ということをおっしゃったのですが、昨今の軽自動車って室内空間を広げようとして、(ボディ全体が)大きく大きくなっていましたよね。だから本当は軽自動車はゲタというか、気軽に乗ってもらうものなので、その辺りも見直されたということなんですか?

 

津々見:そうですね、リアシートなんか非常に質素になりました。質素というか簡素になったという言い方が正しいでしょうか…。室内のゆとり感は十分にあります。あと、背を高くすると空気抵抗が大きくなるんですが、バランスの良い高さにして空気抵抗も小さくしているということで、なかなか研究されているクルマだなという気がします。

 

岩貞:そんなミライースですが、津々見さんが実際に乗ってきてくださいましたので、音声レポートをお聞きください。

 

【音声レポート】

 

津々見:スタートしたときの加速感なんですけど、発進して(すぐの)20km/h~30km/hのトルク感はすごくあるんですね。とっても力強い雰囲気です。(次に)エコアイドルなんですけど、ひとひねりされていまして、実は信号が赤で、停止しようと速度を落とし始め7km/h以下になるとすでにアイドリングストップしているんですね。(ここでエンジンが停止)…停止中は当然ながら大変静かです。そして信号が変わってブレーキから足を離すと、エンジンがスタート。ほとんどノイズはありませんね

そして今、加速しているんですけど、減速をするとすぐに充電を始めています。つまり減速の時のエネルギーを使って、バッテリーにエネルギーを蓄えるということになっていますから、大変合理的ですね。このメーターなんですが、全部デジタルで非常にすっきりして、私は大好きです。ユニークなのは上下にグリーンのラインが入っているんですね。これがエコドライブをしている時ははグリーンになっていて、加速してスロットルを開けていくとブルーに変わっていくんですね。ですから常にグリーンで走っていると、燃費が良いということになりますね

 

 

岩貞:津々見さんによるミライースの音声レポートをお聞きいただきました。津々見さんが乗ったのは一番グレードの良いものですね? なので、いろいろな表示が現われてくる?

 

津々見:そうですね。とっても良かったのは(最初は)もっと走らないんじゃないかと思ったんですが、CVTのチューニングが上手くできていて、発進からぐっと加速感もありましたし、なんと言ってもアクセルを戻すとすぐ充電を始めるんですね。(そのあたり)お得感もある気がして…。

 

岩貞:充電をすると聞くとハイブリッドカーかな? と思ってしまうんですが、そうではないんですよね。

 

津々見:そうですね。通常、発電してバッテリーに電気を蓄えて、エンジンの点火装置であるとか、(さまざまな)電気系統へ供給しているんですが、これはアクセルを踏んでいる時は充電せずに、減速の時に充電するということで、多少なりともエネルギーの回生があるということになりますね。

 

岩貞:走行に使うのではなく、(室内の)照明とかライトとかそういったもののために蓄えてくれる。

 

津々見:ですから、小さなロスをなくしていこうということですね。

 

岩貞:軽自動車らしいですね。

 

津々見:ささやかな節電をやっています(笑)

 

岩貞:(笑)。インテリアとかエクステリアとか、その辺りの印象はいかがですか?

 

津々見:良い質問ですね~。エクステリアはとっても良いと思います。非常にすっきりとした面を出していて、クドクドとしていやらしいゴテゴテがなくて、それからシルエットも非常に美しかったですね。インテリアもセンターのダッシュパネルなんかは、2種類のツートンで作っているんですけど、一体成型だということなんですね。なので、見てもすごくキレイにできていて、質感が良いなと思いました。全体に言えることはセンスが良いんですね。私は、軽自動車はあまり高い素材を使う必要はないと思うんです。なるべくゲタに使いたいわけです。でもすっきりとしたハイセンスにまとめてほしいと言うのが願いなんですが、まさにこのクルマは、センスで勝負してくれているんで、とっても良いですね。

 

岩貞:そういう意味ではセンス勝負になってきているんですが、このところ、軽自動車市場が盛り上がってきているというか、そういったところがありますね。

 

津々見:そうですね。やはりこういうご時勢ですから、軽自動車が売れているわけですね。それから自動車がなければ生活できないような地方エリアの方々にも軽自動車は必須ですから、トヨタ自動車も軽自動車に参入しますし、ホンダも軽はもちろん作っているんですが、さらに力を入れていく構えを見せていますね。

 

岩貞:発表がありましたね。

 

津々見:ありましたね~。私なんかはNシリーズというのはNで育った世代ですから大好きなんで、楽しみにしています。

 

 

岩貞:さて津々見さん、続いては新型になったカムリについて、ご紹介をしていきたいと思います。

 

津々見:最初にカムリが出た時、ミッドサイズセダンでFRだったんです。

 

岩貞:1980年の頃ですね。

 

津々見:それで、その後アメリカへ輸出を始めたんですが、その辺りから大きくなりはじめて、しかもFFになりました。アメリカではとってもヒットしました。

 

岩貞:すごく売れていますよね。

 

津々見:今回9代目となってフルモデルチェンジとなりました。日本の場合は2.5Lの160馬力エンジン+ハイブリッドなんですね。

 

岩貞:ついにカムリもハイブリッドですね。

 

津々見:そういう時代なんですよね。

 

岩貞:先代モデルはアメリカではすでにハイブリッドを出していたそうですね。やっと日本でもカムリがハイブリッドになりました。

 

津々見:日本ではハイブリッドだけなんですが、燃費がJC08モードで23.4km/Lなんです。

 

岩貞:素晴らしい数字ですね。

 

津々見:素晴らしいですね、で、乗りましたらアクセル開けていくでしょ? ちょっとでも戻すとすぐにエンジンが停まるんです。エンジンが停まって充電とか回生が始まるんです。ですからすごいお得感があるんです。そして良いなと思ったのは停止から発進する時にモーターがアシストしますから、グッとトルク感があるんです。出遅れることもなくゆとり感がありますね。

 

岩貞:今回搭載されたハイブリッドシステムですが、FFということでSAIと同じと考えて良いのでしょうか?

 

津々見:そうですね。でもSAIよりも少しエンジンが大きいので、動力性能はさらにゆとり感がありあます。

 

岩貞:でも、すごいなと思うのは今、手元に数字があるんですが、SAIよりも燃費が良くなっているんですね?

 

津々見:そうですね、実際、試乗しまして、登板路を走ったり、高速道路や一般道路の渋滞の中を走ったりしました。トータル(実燃費が)16.8km/Lでした。

 

岩貞:すごいですね。JC08のカタログモードで23.4km/Lとなっていて、半分くらいしか出ないクルマとかある中(カムリは優秀ですね)

 

津々見:通常はそうですね。

 

岩貞:多いですよね。16.8km/Lは見事な数字ですね。

 

津々見:そしてワインディングも走ったんですが、全体にしっかり感もあるんですね。ですからまったく不安感はないんですが、ただどちらかと言えば、標準的なハンドリングですね。 たぶん燃費を上げるためにエコタイヤを履いていますから、抵抗を出さないようにしているので、少しハンドリングについては穏やかな印象を受けましたね。乗り心地は空気圧が高いせいか、少し固め感というか跳ね感があるのは否めないんですが、慣れてしまえば辛いことはないんですね。(エコタイヤの影響で)少しそういう傾向は持っていますね。燃費を上げるための一種の宿命かなという気もします。

 

岩貞:やっぱりどうしてもそういうところで燃費の数字を取るか、乗り心地を取るか、この辺りでトヨタがバランスを取ってきたということなんですね。

 

津々見:そのバランスという点では良くできていると思いますね。エコタイヤを履いている割にはしっかりとワインディングも曲がってくれますから、正確に曲がるという点ではシャシー剛性も高いですし、そういう意味では良くできていると思います。

 

岩貞:このクルマは同じような車格のクルマでFRをトヨタは出していますけれども、FFということでその辺りも走りに関係してくるものはあるのでしょうか?

 

津々見:そうですね、FRに比べると全体的に軽くなりますし、リアの居住性は良くなりますね。とても広いんです。

 

岩貞:すごく広いですよね。

 

津々見:シートも良くできていましたし、そういう意味での居住性は良かったですね。

 

岩貞:あと、気になるのはデザイン?

 

津々見:おっしゃる通りで、私はこのデザインは好きです。

 

岩貞:私もです(笑)

 

津々見:ちょっと丸みを持たせながら、今、流行の直線のラインを入れて非常にスッキリ感がありますよね。精悍なイメージもありますんで、ファミリーセダンという雰囲気ではなくて、ちょっとスポーティイメージのヤングエグゼクティブという感じですね。私ももうちょっと若かったらヤングエグゼクティブと言われたかったんですが…(笑)。

 

岩貞:津々見さん、十分若くていらっしゃいますよ(笑)。そういった意味でヤングエグゼクティブ狙いがあたったというか、ハイブリッドの性能もあると思うんですが、月販の計画よりも素晴らしく売れているそうですね。

 

津々見:6000台くらい受注が来ているということらしいですね。あれはひと目見ると非常にインテリジェンスを感じるスタイリングをしていますし、それからハイブリッドということで、今一番旬な性能を持たせていますから、とても人気の出るクルマだろうなという気はします。

 

岩貞:どうもありがとうございます。

 

岩貞:津々見さんもうエンディングなんですが…、2台紹介するとあっという間ですね。

 

津々見:そうですね。最新型の燃費志向のクルマだと共通キーワードがありますから、こんなにキャラクターの違うクルマを乗っても、共通項で囲われているというところが、今の一番旬なクルマだなという気がします。

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