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第217回放送『国産コンパクト ベストバイ』


第217回


 

『国産コンパクト ベストバイ』

 

岩貞:津々見さん、私の手元に自動車販売連合会が発表した、国産車販売台数の動向という数字があるのですが、今年に入ってから台数を見るとコンパクトカーが非常に勢いありますね。フィット、ヴィッツ、デミオ、パッソ、そのアタリが・・・

 

津々見:何といいましても、身の丈に近いといいますか、大変手ごろなんですね。そして取りまわしもしやすいところもありますし、価格帯という面でも100万円強から150万円〜160万円という価格帯なものですから気軽にスッと手が出しやすい、ということがありますね。

 

岩貞:その注目されている最近コンパクトカーですが、津々見さんにはどう映っていますか?

 

津々見: 昔は大きいほうがいいと思っていました。デカければデカイほどいい! なんて思ってました(笑)。でも、それはひとつの通過点なんですね。だんだん使い慣 れてくるとまず、使い勝手がいいほうがいいなぁと思ってくるんですね。つまり大きいと、ちょっと横丁を通るのも凄くストレスなんです。それから、コンビニ に行くのに、何も大きなクルマを引っ張りだして行くこともないじゃないかって。(笑) ですから下駄プラスαなのが、身の丈かなという気がしますね。それ から、みなさまご承知のとおり環境意識が高いし、できるだけCO2排出を少なくしたい。それから、お財布にやさしくしたいというのがありますよね? とい うのがあって、どちらかというとコンパクトクラスに乗っているほうがこじゃれた感じがするんですよね。かつてはクルマがステータスだったんですね。クルマ の大きさ、グレードによってその人の価値観が表現できるなんてことがあったんですけど、だんだん、その表現がライフスタイルの表現に変わってきているんで すね。ですからコンパクトカーのほうがナチュラルでおしゃれな感じがするんですね。なんかとてもナイスな人に見えちゃうんです(笑)

 

岩貞:今、津々見さんがおっしゃった下駄プラスαのア・ル・ファに拘りたいですよね?

 

津々見:そこなんです。下駄じゃつまんない。プラスアルファのところでちょっと、その人の個性だとかおしゃれ度を表現したいですね。

 

岩貞:自分のライフスタイルに合ったものを。

 

津々見:そうなんです。

 

岩貞:となると、津々見さんとしてはそのこだわりはどのアタリに?

 

津々見:やっぱりね、若さ! 若さといえばやっぱりスポーティ。スポーティなのがいいですね。

 

岩貞:それで、今日は何に乗ってきていただいたんですか?

 

津々見:実はですね、ヴィッツのRSに乗ってきました。

 

岩貞:ヴィッツのスポーティバージョンということで、まずはこちらの音声レポートをお聞きいただきましょう。

 

 

【音声レポート】

 

津々見:これから、フルスロットルで加速の雰囲気、エンジンサウンドを聞いていただきましょう。まずは、Dレンジへシフトして自動シフトアップ。これで発進したいと思います。
さ! Dレンジに入れました。スタートします。スロットルを空けて、発進です。(エンジン音)
この4000rpmあたりからクーッと加速がさらに伸びていくんですね。気持ちよく吹け上がってくれまして、どちらかといえば、高速タイプのエンジンです から、スポーティな走りをすると非常に楽しいですね。上がいいんです。糞詰まり感がない。グーッとあがっていって上のほうでさらにグーッと出てくれる。こ ういった動力性能、なかなかスポーティで楽しいですね。
さて、このヴィッツRSのパワステですけど、これは電動です。なかなかよくできているんですね。いま、直進中なんですけど、ハンドルを切り出したときのテイストが非常にナチュラルでスムーズなんです。これはなかないいです。よくできています。
次は、高速のハンドリングなんですけど、なかなかいいですね。いいなと思うのはロールがしっかり抑えられているという点ですね。かといってガチガチではな いんです。ステアリングに舵を入れたときに、フラッという入り込み方をしないんですね。ですからクルマが落ち着いて静かにロールしているので、乗っていて もグラグラ感がまったくありません。大変安心感があります。
さてパドルシフトですが、今、コーナーの手前。コーナーが迫ってきました。減速します。ブレーキングしながら減速! そしてコーナー脱出! なかなか楽し いですね。ワインディングを走っているときにこういうふうに、加速、ブレーキングしながら減速、シフトダウン! 非常にアクティブにキビキビとしていいで すねぇ、楽しいですねぇ。このサウンドたまらないですね。

 

 

岩貞:津々見さんこのRSはヴィッツの中でもスポーティバージョン?

 

津々見: そうですね。1.5Lでパワーもありますし、アシも硬められてて大変スポーティなんですね。他に1.0L、1.3Lと燃費のいいバージョンもありますけ ど、私は若さのために1.5Lのスポーツバージョンを選びました。(笑) ホントに気持ちいい、そして走りも身の丈サイズなんですね。ですからストレスが なかった。こういうのが大きな特徴ですね。

 

岩貞:コンパクトカーといえども、こういったクルマであれば相当楽しく走れますよね?

 

津々見:あの〜、ビシバシ感のある速さ、というんではないですが、ほどよい楽しさというのがありますね。

 

岩貞:コンパクトカーの中でもスポーティなクルマがお好き、という津々見さんはヴィッツRSを選んでご紹介いただきましたけど、特に魅力を感じたのはどのあたりですか?

 

津々見:そうですね、まずパドルシフト、そして走りの雰囲気、ここですね。

 

岩貞:パドルシフトは、ステアリングから手を離さずにシフトチェンジができるのは魅力ですよね。

 

津々見:素早くシフトチェンジできる。もう心はF1パイロットなんでしょう。これはもう楽しくなっちゃう。(笑)

 

岩貞:さて、ここで質問です。ちなみにスポーティバージョンのRSといえばフィットにもあります。

 

津々見:いい質問ですね。あるんですよ。フィットにも。

 

岩貞:これはどう選んでいけばいいでしょうか?

 

津々見:フィットとヴィッツは、実はパフォーマンスがほとんど変わらないんです。おもしろいのはヴィッツの場合、108ps、対してフィットは120psとパワーはフィットのほうが大きいんですね。ですからフィットかなぁ? と一見思っちゃうんです。

 

岩貞:思います、思います。

 

津々見: ところがよく見てみると、ヴィッツは1030kgという車重に対してフィットは1080kgと重いんですよ。それで、パワー/ウエイトレシオを計算してみ ると、全く同じなんです。ですから走りのパフォーマンスが非常に似ているんです。ですが、ちょっとキャラクターが違っていて、ヴィッツがCVTのパドルシ フト、これはフィットにもあるんですけど、マニュアルミッションになるとヴィッツが5速MTで、これに対してフィットは、このクラス初の6MTを持ってい るんですね。そして走りのテイストはフィットはちょっと曲がりやすい。ワインディングに行ったときには、ひょいひょい曲がってくれる。逆に言えば、ヴィッ ツは非常に安定性が高いということもいえるんですね。ですから、どちらがいいか? というのは簡単にはいえなくて、そのドライバーの好みになるんですけ ど、ちょっとプロっぽいのがフィットで、安定志向なのがヴィッツなのかなという感じがしますね。

 

岩貞:微妙ですね。ホントにコンパクトカーは注目されていて、各社とも気合のコンパクトを出してきていますよね?

 

津々見:たくさんあってどれにしていいのか? 迷っちゃうんですね。

 

岩貞:ちょっとずつキャラクターが違いますよね?

 

津々見: 私、このデザインは、やはりモダンでコンサバでありながら、凄くモダンで、ヴィッツはいいですね。燃費もバージョンによっては26.5km/Lですからい いですよね。あとは、マーチもすごくおしゃれになってきて、今度のマーチが好きなんですよ。あれは、ジャパニーズモダンという感じがします。燃費もいいで すからこれもいいですよね。あとは、ぞっこんだったのがデミオのスタイリングなんです。これはすごくおしゃれでサイズ感も手ごろでいいですし、もちろん燃 費もよかったです。あとオールマイティにいろいろ乗れていいかぁなぁとか、スポーティに乗れたり、しかも使い勝手がいいとか。幅広いバリエーションをもっ ているのはフィットですね。これもストレスがないんです。乗っていて非常に安心感がありますね。それから熟成されているなと思うのはコルトですね。デザイ ンも非常に先進性があったと思いますし、値段もこなれていますし、デザインもいいですからおすすめしたいですね。

 

岩貞:私は個人的に、スズキのスイフトどうでしたか?

 

津々見:お〜スイフトね。

 

岩貞:なんかヨーロピアンな感じがして好きです。最近、スズキは質感もすごくあがってきていますし・・・・・・

 

津々見:質感はいいですね。でもなんかあれっておもちみたい丸いですね。(笑)

 

岩貞:(笑)

 

津々見:なんかかわいらしい感じがいいなぁとか。

 

岩貞:デザインの好みは人それぞれですごく分かれますよね。

 

津々見:千差万別でどうしようもないですから。

 

岩貞:いろいろキャラクターに違いがありますが、乗り心地というのはグレードによっても随分ちがうみたいですよね。

 

津々見:そうなんです。グレードによってタイヤサイズが違っていたり、一般的にはグレードの高いほうが乗り心地はいいですね。そいれから装備も。たくさん便利装備がありますね。例えば、バックモニターはね、私、使いだしたら止められない。

 

岩貞:便利ですよね。

 

津々見:わたくし、バックがすごい下手なものですから、

 

岩貞:カーナビの画面に、リバースへ入れたときにうしろの状況が全部見える。

 

津々見:すごくいい装備だとおもいますね。

 

岩貞:あのグレードで走りといえば、フィットの場合ハイブリッドもありますね。

 

津々見:ありますね、これはフィットの中では一番高い最高級バージョンに比べると、それより安いんですよね。

 

岩貞:ハイブリッドが高いというのは、チョット違ってきましたね。

 

津々見: ですから、特にハイブリッドがだんだん普通のエンジンになりつつあるかな? という気がしますから、あまり意識しなくてもいいかなと思います。でも私は、 ハイブリッドをすごく気に入っていて、ブレーキをかけたり、エンジンブレーキをかけたりしたときに回生してくれるでしょ?エネルギーを捨てていないので、 凄くお得感があるんですね。

 

岩貞:ブレーキの分をうまく充電してくれている。

 

津々見:いままで捨てていたエネルギーをあそこで拾い集めている気がして。

 

岩貞:もったない精神が。(笑)

 

津々見:そうなんです。そういう意味じゃ、ハイブリッドはおすすめしたいですね。

 

岩貞:乗り心地もハイブリッドのクルマって違いますか?

津々見・そうですね、全体にハイブリッドは重いんですね。重いだけに乗り心地はバネをしっかりさせているんですけど、重量があるんで結局乗り心地がいいんですね。

 

岩貞:加速感とかは?

 

津々見:加速感も。いい質問ですね。発進のときの最初の駆動のトルク感、グッと出てくれますからね。

 

岩貞:モーターがこう後押ししているぞ! という感じがありますよね。

 

津々見: ですからね、ハイブリッドがすばらしいと思うのは、実はエンジンは低回転のとき、意外と腑抜けなんですね、物足りない。その低回転のときにモーターがグッ と頑張ってくれる。それで高回転になってくるとモーターはだんだん力不足になっちゃうんですね。そこで今度はエンジンが盛り返してくれる。この二人三脚が すばらしいと思いますね。

 

岩貞:やはり津々見さんクルマは乗ってみないとわからないですか?

 

津々見:おっしゃるとおりですね。ですから、自分の目的意識をもってどんなふうに使いたいか? .というところを持って乗っていただければいいなと思いますね。

 

岩貞:津々見さんここまでは国産コンパクトで話を進めてきましたが、まだまだ、この先動きがあるようですね。

 

津々見:そうですね。私が今、一番楽しみにしているのが、マツダからでてくる新しいエンジンのデミオ。スカイアクティブといわれていまして、噂によるとバツグンの燃費だということですから、それもハイブリッドじゃなくて。大変楽しみですね。

 

岩貞:今、国産コンパクトの最高値がヴィッツの26.5L/kmなんですが、それを上まわる?

 

津々見:すごいですよね。一体どんな仕掛けなんでしょうか。いまからわくわくしています。

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